バリアフリー住宅
第一印象は、山々の存在感。
京阪神から車で約1時間の田舎まち。
計画地にはすでにハナレと納屋が点在し、
向かいには神社もある清々しい空気につつまれた場所でした。
風景になじむよう、山の尾根と尾根の間に平行に建物をおきます。
玄関は三和土と床の高さの間に中段を設け、手すりを兼ねた鉄棒を。
終日、家で過ごされることも多いということで、
その時々に、付かず離れずの居場所をご夫妻がみつけられるようプランを工夫しています。
それぞれの部屋の「ここ!」という場所にまどを配して、
切り取られた景色は唯一無二のものになりました。
ロフト空間は、電車の車両のようなスケール感。
東の山の稜線と西の山の木々がみえ、午前と午後の太陽と月の動きが楽しめる部屋です。
夏にはリビングなどの暮らし部分の排熱ルートとして、家全体の空気を動かします。
味わいのある古建具は楽しんで使っています。
建築年:2015年 新築
構造:木造軸組2階建 高断熱住宅
範囲:105㎡
設計:春摘+k
施工:岸下建設株式会社(福知山市)
庭植栽工事 荒木造園設計(池田市)
撮影:市川かおり