バーのある住まい

昼も夜も楽しめる暮らし

メインの空間だけ、心地よくできないでしょうか?と
ご相談がありました。リビングに南面して大きな庭があり、それを取り込むことで
「ぜったい心地よい空間に生まれ変わる!」と確信しました。

 
 

ご両親が建てられたお住まいを受け継がれ、その時点で築65年ほど。
予算を限った中での改装でしたが、部屋数を絞ることで長時間過ごす部屋の
構造補強、断熱気密補強をインテリアと併せて行なっています。
 
 
メイン空間に限定した改装。隣接するキッチンとの境界にある建具は、光や気配を通すと同時に
空間を引き締めるデザインとしています。床は唐松の無垢材。
 


バーを室内一番奥に作りました。以前よりご夫婦で音楽を聴きながらお酒を楽しまれていました。
カウンターはスライド式となっており、二人なら横並びで、来客時には向かいあっての
時間を過ごすような仕掛け。お家で愉しい時間を過ごせるのが、何より!!
 
 

左に見えるのは このお住まいから出たリサイクル材で作った間仕切り棚。
正面の既存台所のごちゃごちゃが丸見えにならないよう、新しくアイストップの壁を作りました。
一室だけで視界を遮らず、先に自然が伸びるためリビング側からも広く感じられます。
 
 


構造的に撤去できない壁があったので、マイナスをプラスへの発想。
こもり感のあるスペースにソファがぴったりです。左に余った細いスペースはちょっとした服や
スティック型掃除機などを充電させるスペースとして。
 
 
 
 


以前の暮らし。土壁、畳の和室。同じアングルで 改装後は次の写真。


つきあたり壁をすっきりとさせ、部屋の奥にも自然光が回るように天井もDIYで白ペンキを塗装。
この棚の高さは、取れた材料を にらみながらみなさんで熟考しましたね。
 
 
 


以前の暮らし。窓にはレースのカーテンがかかっていることが多かったそうです。
近いアングルで 改装後は次の写真。


向かいのお二階からの視線が気になるということで上下可動のハニカムスクリーンに。
また、サッシの高さも以前より少し抑えました。引渡しから半年後に有志によるDIYで
お庭の工事が行われ、レモンの木やバラが植樹されました。
 
 
 
 

工事風景。床板も剥がし、土の上に配筋のあるベタ基礎を打ち脆弱な現状を改良。
床下、壁、天井の断熱補強も。正面のシングルサッシは2倍の断熱性能を持つ
樹脂アルミサッシペアガラス仕様のものに取り替え、線がうるさいので二枚建てに変更。

 
 
 
 

お向かいからの視線をグリーンでうまくかわしつつ、窓辺を思い切り楽しめるようになる頃、
レモンジャムを作ったり、バラに誘われて庭へ出るようになっていくことで
インテリアリフォームで3倍(推定!)になった暮らしの満足度が、5倍(推定!)ぐらいに
なることでしょう。そんなご報告を待っています。
 
 
 

1950年頃築 リノベーション 池田市
木造 1階の約4割のみ
延べ床:40㎡(ロフト含む)
    一部工事DIY
施工:(株)関西ハウスセンター(茨木市)
撮影:和田